数ある楽器の中でも、迫力のプレイを楽しめる“ドラム”。リズムをコントロールする重要な役割を担うため、演奏には高いスキルが求められますよね。とはいえドラムの練習をおこないたくても、音楽スタジオなど防音環境の整った空間でなければ騒音になってしまうのがネック。そこで今回は、「音を立てすぎないドラムのトレーニング方法」をご紹介していきましょう。
ヘッドホンと接続できる電子ドラムが人気!
打音を抑える方法といえば、“電子ドラム”を活用している人が多いようです。電子ドラムとはその名が示すとおり、太鼓やシンバル風のパッドを叩いた振動を電気信号に変換してそれぞれの音を鳴り響かせる楽器のこと。生音とは異なるものの、ヘッドホンを接続して打音を確認できるというメリットがあります。
たとえばヤマハの「DTX」シリーズは、静粛性やセッティングの利便性に優れた電子ドラムとして好評。2020年11月28日には、音の広がりや空気感にまでこだわったリアルで上質なドラムサウンドを堪能できる「DTX6」シリーズが発売されました。同商品はドラマーが求める理想の音・操作性を徹底的に追求。10種類のトレーニング機能も備えているので、初心者から上級者まで楽しみながらトレーニングがおこなえるのではないでしょうか。
またヤマハの製品では、「DTX」からクオリティの高いドラム音色を継承した「DD-75」にも注目。持ち運びるできるほどのコンパクトボディながら、本体にはアコースティックドラムの配置に近いレイアウトで8つのパッドが。フットペダルも2つ付属しているので、ドラムセットと同じスタイルで演奏できます。
リアルな打音にこだわらないという人には、様々なタイプが販売されている“ドラム練習パッド”がおすすめ。スティックさばきのトレーニングにぴったりで、電子ドラムと比べて室内のスペースを取らないことも大きな利点です。
パッドの素材によって打音が異なる?
電子ドラム・練習パッドは、ともに音を抑えられるといっても“パッドを叩く音”はどうしても出てしまうもの。そこで気にかけたいのがパッドの素材。初心者向けのラバー素材はスティックのはね返りが強いというメリットがある一方、打音がそれなりに出てしまうことを留意しなければいけません。
反対に打音を抑えられるのがウレタン素材ですが、こちらはスティックのはね返りが弱いという特徴を持っています。実際のドラムセットに近い打感を味わいつつ静粛性も求めたいという場合は、メッシュ素材を選びましょう。
なお打音が響いてしまいがちなパッドでも、工夫次第で減音できるようです。パッドに“タオル”を被せて練習しているというドラマーは多く、他にも振動を抑えるために防振マットを敷くといったアイデアが挙げられていました。
練習パッドを使わないトレーニング方法!
さらに注目すべきは、練習パッドを用いないドラムトレーニング方法。たとえば「TOUCHBEAT」は、iPadと専用アプリを活用したドラムキットです。アプリを立ち上げたら導電性チップを画面上に置き、キックペダルを接続すれば準備は完了。導電性チップを搭載したスティックは従来のスティックよりも小型なので、子どもでも楽しめますよ。
いつでもどこでもドラム演奏ができるグッズ「Freedrum」は、専用アプリにBluetoothで接続できるセンサーをスティックや足に装着。“エアドラム”の要領で演奏すれば、スマホスピーカーやヘッドホンからドラムサウンドが。あくまで“エア”なので実際のプレイ感覚とは異なるものの、ビートの刻み方やリズム感を養う練習に役立ってくれるはずです。
近隣への音漏れが気になって容易にドラムトレーニングができないという人は、ぜひ減音・減振に有効なアイテムを導入してみてくださいね。