楽器の保険とは?災害時にも補償されるの?

「大切な楽器が事故や災害で壊れてしまったらどうしよう…。」そんな心配を安心に変えるため、楽器に保険をかけておきたいけれど、どんな保険を選べばいいのでしょうか?

そこで、想定外の事故から海外旅行や災害時に至るまで、状況に応じた楽器の保険について解説します。

動産保険で楽器に保険をかけられる

楽器は高価なものが多く、持っている人にとっては大切な財産ともいえるのではないでしょうか。そのため、万が一楽器が損害を受けたときのダメージはとても大きいものです。

そんな大切な楽器を守るため、万が一の損害に備えて楽器にかけておける保険があります。それは「動産保険(動産総合保険)」です。

これは事業用の備品や機械などの動産のほか、個人が所有する楽器やカメラなども対象となる保険で、保管中・使用中・輸送中に起きた突発的な事故によって受けた損害を補償するものです。

では、楽器がどのような事故に遭った場合に補償が受けられるのでしょうか?対象となる損害を見てみましょう。

補償の対象となる損害

  • 火災、破裂、爆発による損害
  • 落雷、風災、ひょう災、雪災による損害
  • 輸送中の衝突、脱線、転覆などの事故
  • 盗難による損害
  • 建物、構築物の倒壊
  • 航空機の墜落、航空機からの落下物による事故
  • 給排水菅の事故による水濡れ

以上のように、火事や上の階からの水漏れ、落雷などのほか、盗難など、思いもよらない事故や損害に対応してくれる保険です。

ただし、次のような場合は保障の対象外となります。

補償が受けられない場合

  • 自然消耗、劣化、カビ、サビ、変色などによる損害
  • 置き忘れや紛失による損害
  • 楽器を加工した場合、加工に着手した後に生じた損害
  • 地震とそれによる津波、噴火、台風、暴風雨、集中豪雨による洪水、高潮、土砂崩れなどの自然災害による水害で生じた損害
  • 弦やピアノ線の切断、打楽器の打皮の破損
  • 楽器の音色や音質の変化による損害
  • すり傷、かき傷、汚れ、塗料のはがれなど、楽器の機能に支障がない損害
  • 使用者の故意、重大な過失によって生じた損害

このように、故意による損害や経年劣化など、対象外となる損害は確認しておきたいものです。また、気になるのが台風や集中豪雨などの水害は補償されないこと。災害の中で補償されないものがあることは留意しておきましょう。

大切な楽器を守るための保険、入っていますか?

楽器を持って海外に長期滞在する場合は海外旅行保険

音楽を学んだり音楽を仕事としていたりする場合は、海外留学や演奏ツアーの際に楽器を携えて出かける人も多いのではないでしょうか。あるいは、音楽が趣味の人が海外で長期滞在する際に、楽器を持って行くことがあるかもしれません。

このように海外へ楽器を持って行くとき、大事な楽器には保険をかけておきたいものです。この場合、加入できる保険は「海外旅行保険」です。

海外旅行保険は旅行中に起きた事故や盗難などによる損害を補償する保険です。これに「携行品損害特約」あるいは「生活用動産特約」を付けることで、大切な楽器を補償の対象にすることができます。

ではここで、携行品損害特約と生活用動産特約の違いを見ておきましょう。

携行品損害特約とは、海外に滞在しているときに起きた偶然の事故(盗難や破損、火災に遭うなど)によって、被保険者が携行している身の回り品(楽器を含む)や、旅行開始前に他の人から無償で借りたものに損害が生じたときに保険金が支払われます。

しかし、場合によっては、楽器を滞在する施設や居住施設に置いているときに損害を受けることがあるかもしれません。このような場合の損害だと、携行品損害特約では補償を受けられないのです。

そして、そんな場合のためにあるのが生活用動産特約です。生活用動産特約は、携行品損害特約の補償内容に加えて、海外での滞在施設や居住施設で楽器を保管していたときに、被保険者の家財や身の回り品(楽器を含む)が損害を受けた場合に補償される特約です。

海外での滞在が長期にわたるのであれば、補償範囲の広い生活用動産特約のほうが安心かもしれませんね。

ただし、海外旅行保険で携行品損害特約や生活用動産特約を付けていても補償が受けられないケースがあります。

海外旅行保険の補償を受けられない場合

  • 自然消耗、サビ、カビ、変色などによる損害
  • 楽器の音色や音質の変化による損害
  • すり傷、かき傷、汚れ、塗料のはがれなど、楽器の機能に支障がない損害
  • 置き忘れや紛失による損害

海外へ楽器を持って行くときは海外旅行保険に加入し、なおかつ、補償されるケースと補償されないケースについてよく確認しておくようにしましょう。

海外での演奏でも海外旅行保険に入っていれば安心です

災害時には火災保険に加入することで楽器に保険をかける

日常生活の中で楽器への損害に備えたいときは、動産保険に加入するのがよいとお伝えしました。ただ、動産保険では落雷、風災、ひょう災、雪災による損害は補償されますが、台風や集中豪雨、津波など自然災害による水害は対象外となっています。自然災害による損害を受けたときはあきらめるしかないのでしょうか?

いえいえ、ご安心ください。自然災害による水害で受けた楽器への損害を補償してくれる保険があります。それは「火災保険」です。火災保険は、建物だけでなく「家財」にも保険をかけておくことができます。その家財に楽器も含まれるのです。

ではここで、火災保険で補償が受けられる場合を見てみましょう。

火災保険の補償内容

火災、落雷、破裂、爆発、風災、雹(ひょう)災、雪災、水災、給排水管の破損による漏水による水濡れ、盗難などによる損害

動産保険にはなかった、台風や集中豪雨による洪水や高潮、土砂崩れなどの水害も対象となります。火災保険に加入する際、「家財」も補償対象として契約していれば、楽器の損害も補償されるのです。

ご自宅に火災保険をかけている方は多いと思いますが、建物だけでなく家財にも契約しているか確認してみましょう。

ご自宅に火災保険をかける際は、どんな災害でもカバーできるように、地震保険も合わせて加入されることをおすすめします。

まずは火災保険の対象に楽器が含まれているかを確認しましょう

ただし、家財に対する契約をしていても、下記の場合は補償されないので注意が必要です。

火災保険の対象外となる場合

  • 地震、津波、噴火を原因とする損害
  • 楽器の音色や音質の変化
  • 弦やピアノ線の切断など
  • 自然消耗、サビ、カビ、変色などによる損害
  • 被保険者の故意、重大な過失による損害

もうお気づきかもしれませんが、火災保険では自然災害の中でも地震や津波、噴火の場合は補償されないのです。

それでは困ってしまいますよね。こんなときに備えて「地震保険」にも加入しておくことをおすすめします。

地震保険では、地震や津波、噴火などによる損害に対しても補償が受けられます。ただ、地震保険は単独では加入できず、火災保険とセットで加入することになっています。

火災保険を利用する場合に気をつけること

ここで、火災保険を契約するときに留意しておきたいことをお伝えします。

火災保険の家財に保険をかける際、1個または1組につき30万円を超えるもの(貴金属や骨とう品、美術品など)については「明記物件」といって、あらかじめ申告して保険証券に明記してもらわないと補償されないという決まりがあります。

しかし、所有する楽器が30万円を超えるものでも、楽器に関しては原則的に明記物件として申告しなくても保険金は支払われます。ただし、唯一無二の骨董的価値のある楽器の場合は明記物件として申告する必要があるのでご注意ください。

また、家財の保険金額は、楽器のみで設定するのではなく、テレビや家具など他の家財の分も合わせた金額にします。そこで、保険金額を決めるときは、補償を受けたい家財を新品のものに買い替えたときの金額を目安に考えるとよいでしょう。

ただし、保険金額を高額に設定するとその分支払う保険料も高くなるので、家計状況を考慮して保険金額を設定したほうがよいかもしれません。

新しく住宅を購入したり賃貸に住んだりする場合は火災保険も入りなおすことが多いと思います。これから新居への引っ越しを検討している方は、このタイミングで火災保険についても確認しておきましょう。

まとめ

万が一の事故や損害に備えて楽器にかけておける保険は、「動産保険」「海外旅行保険」「火災保険(家財の補償)+地震保険」の3種類が対応していることがわかりました。

それぞれの保険をよく見てみると、対応できる補償対象が少々異なります。そこで、楽器に保険をかけるときは補償対象をよく確認したうえで、必要だと思うものをよく吟味して選ぶようにしましょう。

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