ライブ配信可能な音楽室の作り方

ステイホームの影響で自宅からライブ配信をする人が増えました。

ここでは「ライブ配信」を「インターネット経由で視聴者の元へリアルタイムでライブ動画を発信する行為」とします。

これまでTV放送などは専門知識と設備が必要だったのが、高速通信サービスや、端末の性能向上などにより自宅のパソコンからだけでなく、スマホやタブレットからでも配信が可能になりました。

今回の記事では最近のオンライン配信の活用と、それに伴い求められる防音室の仕様や設備についてお話します。

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昨今のオンライン活用方法

新型コロナウイルスの影響を受け、感染症予防のため対面式のレッスンの代替策として出てきたのがオンラインレッスンです。

会議用アプリやSNSコミュニケーションツールを特定の人とつないで行う方法で、「先生と生徒」「先生と数人の生徒」が離れていながらもレッスンをすることが可能になりました。

音質や遅延は十分ではありませんが、遅延をできる限りなくす音楽専用のサービスが開発され、より対面と同じようなレッスンを提供できるシステムは整ってきているでしょう。

対面が当たり前だった楽器のレッスンもオンラインで行うことが多くなってきています。

ライブ配信プラットフォームを使い、1つの拠点から大勢のユーザーに届ける演奏者も増えています。会議用アプリでも講義を大勢に配信することが可能です。

ライブ配信のプラットフォームも様々な種類があり、

  • ①高画質高音質で配信できるもの
  • ②スマホ1つで手軽に配信できるもの
  • ③有料コンテンツとして提供できるもの
  • ④チャットなどを通して生配信中に視聴者との相互関係のやり取りができるもの

などがあります。

1人の演奏者が用途によって複数のプラットフォームを使い分けて使用している例もあります。

ライブ配信を自宅からすることにより、これまでホールを予約して集客をするという一連の流れが全くなくなり、自宅が瞬時にコンサートホールになるという、音楽界でも革命的な手法ができました。

「あくまでも生演奏の代替、本当の感動は生演奏だ」という声もありますが、コロナ後もライブ配信はなくならず、今後も音楽活動の一つとしてカウントされるのではないかと思います。

そしてライブ配信の普及に伴い配信可能な「音楽室」の需要が増大しました。

部屋を配信に対応させるためには、防音の面だけでなく、これまでになかった様々な設備や考慮が必要になりました。対策のなかには後から取り付けなどすることが厳しい場合もあります。これから配信可能な音楽室を作る方に必要なものをお話します。

防音について

ライブ配信を行う際に必要なものは大きく「防音」と「回線」の2つです。家で演奏するには外に漏れない防音性能がある部屋はもちろんのこと、外から不要な音が入ってこない環境が必要になります。

特に高音質で配信する際に使用する高性能のマイクは、小さな騒音なども集音してしまうため、外の騒音を配信部屋に入れないことは大切です。

回線について

ライブ配信するにはインターネット回線が必要になります。光回線かポケットWi-Fiなどを使用し、一定以上の速さがなければなりません。

日頃YouTubeなど動画を見ている時は「下り」の速度が関係しますが、ライブ配信をするときは「上り」の速度が重要になります。この上り速さが不十分だと、途中で止まったりカクカクしたりした動画になってしまします。安定して配信をするには光回線のルーターから有線LANをPCやタブレットに直接つなげることが有効です。

よほど大きなデータをやり取りする以外は無線でも問題ないため、コロナ禍以前、家の中の回線環境は無線化に移行する傾向がありました。中には携帯用のモバイルWi-Fiで事足りるため、家に光ケーブル引いていない方もいました。

しかし、動画を配信は大きなデータのやりとりです。新型コロナウイルスの影響でステイホームの必要が高まるにつれ、光回線への需要も急激に高まりました。

また、インターネット回線が導入されているマンションでも同時に使用する頻度が増えると回線が急に重たくなるという現象が起きています。特に無料のインターネット回線は管理会社やオーナーが運営費を抑えるために最大通信速度が遅い安価なプランや、光回線ではなくケーブルテレビ回線を選んでいる場合もあります。

配信等で安定した高速通信を求める人は別途光回線の開通工事が可能かを確認し、許可が得られない場合は工事の必要がないホームルーターなども検討しましょう。

音楽室の防音性能を高めるには壁を厚くしたり、鉄製の扉を使ったりすることもあります。ルーターが別の部屋のある場合は、Wi-Fiなど無線の回線では防音室まで電波が入りにくい場合があります。できる限り有線LANを使用するほうが安心です。

新たに音楽室を計画する場合、ルーターから音楽室への有線の経路を作っておきます。LANケーブルは用途や時代と共にカテゴリーが変わるため、途中で引き替える可能性もあります。ルーターの位置から壁や天井など見えない場所で配線する場合、直径22mm程度のPF管という配管を施工業者に通してもらうと、後々の引き替えがスムーズにできます。

問題は既に防音室が出来上がっている場合です。防音性を高めるためには扉などを開いて演奏することはNGです。防音室の壁のどこかにLANの取り出し口があればよいのですが、無い場合は大元のルーターから防音室へ入れるための開口を作らなければなりません。

実際これまで無線Wi-Fiで事足りていた演奏者から、防音室に有線LANを引きたいという話が増えています。その場合、防音室のどこかの壁に直径22mm程度の穴をあけてLANケーブルを通します。ケーブルを通し終わったら隙間をパテや粘土で埋めて防音性を高めることが大切です。

また、防音室の中で配信機器を使う必要ができ、電源がこれまでよりも多く必要になりました。たこ足配線をしないためにも、コンセントは多めに計画しておくとよいでしょう。

あたらしく防音室付きのマンションを探す際は、インターネット回線についても確認しておきましょう。

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より高音質で配信を行うための機材について

会議でライブ配信を使うよりも、音楽でのライブ配信は高い音質を求められます。最初のうちはスマホやタブレットを使って行うのが演奏者にとって第一歩だと思います。

しかし、もっと高画質や高音質を求める演奏者は、外付けのカメラや外付けのマイクをPCに取り込み、配信ソフトで配信するようになりました。ここではより高音質で行うための環境についてお話します。

・外付けマイクの必要性

各機器の内臓マイクではなく、外付けのマイクをつけるとより臨場感のある音で配信することができ、演奏者の伝えたい音楽が視聴者へより伝わりやすくなるのではないかと思います。またマイクによっては風切り音や外部の騒音などを防止することもできます。マイクには指向性があります。より狙った音のみをクリアに収録するためには指向性の高いガンマイクなどを使うと良いでしょう。反対に部屋全体の空間の音を収録したい場合は、広い指向性をもつマイクを使用します。

・オーディオインターフェース

PCに外付けのマイクを入力する際はオーディオインターフェースが必要です。オーディオインターフェースはPCに内臓されているものありますが、外付けにした方が高音質な音で配信できます。オーディオインターフェースにいくつか入力端子があれば、複数のマイクを使いミックスしてPCに取り込むことが可能です。

会議用アプリの中に「高音質で元の音をより忠実に配信する」モードを設定する際には、外付けマイクとオーディオインターフェースの使用を推奨すると書いています。この2つの機器は検討してみてはいかがでしょうか。

映える内装デザイン

ライブ配信をするにあたり、これまでにない内装のデザインが求められるようになりました。

YouTube等の画角は16:9などの横長です。これまで音楽の部屋には音響の面からなるべく高い天井が求められましたが、配信の画角のみを考えると横長の部屋のほうが見栄えが良いということになります。

カメラの写す位置にはエアコンや換気扇など生活感の出る家電がないような配置にしてほしいという意見が増えました。また、映えるデザインの需要からカメラを向ける面の壁はレンガや植物など印象的な壁紙を使用してほしいという要求も増えています。

部屋の雰囲気作りも配信のクオリティを高めるのに大切なポイント。お気に入りの椅子や植物を置いてみましょう。

カメラを置く位置

部屋の一つの角に向かって斜めにカメラアングル向けることで、より広い画角になることが可能です。それに伴い楽器配置も斜めになります。斜めでなくとも今後は音楽室の楽器の配置を考える際、カメラをどこに置くか考えることまで必要になると思います。

新規に音楽室を作る場合は天井からカメラを吊ることも可能です。特に重量感のあるカメラを設置する場合は、天井にあらかじめ下地を入れておくことが必要です。

まとめ

配信に対応できる音楽室の作り方について述べました。今後5Gの普及により動画コンテンツの勢いはますます加速していくと考えられます。防音室もこれまでにない新しい要求に順応しつつ、よりよい環境にしていくことが求められます。

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管理者 さん

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