こんにちは!
最近、自宅の引越しのために、カナデルームをプライベートでも使い始めたギタリスト&編集担当Tです。
物件の間取り図を見ながらあれこれ新生活を妄想して楽しむ日々を送っています。
騒音計アプリを使って防音対策!お部屋探しのヒントになるかも?
さて、今回のテーマはスマホの「騒音計アプリ」です。
最近では無料・有料の様々な種類がリリースされています。
騒音計アプリを使って、実際に自分が楽器を演奏するときの音量が分かれば、演奏する時間帯や演奏の仕方を工夫して騒音トラブルを避けやすくなるはず。
また、お部屋探しをするときに、自分の楽器の音量をピアノの音量等と比べながら不動産会社の方と交渉することもできそうです。
(自分の楽器はピアノより小さい音量で演奏できるので、ピアノ可の物件で楽器を弾かせてもらえないか相談する、など) ここで少し気になるのが騒音計アプリの精度や使いやすさ。
せっかくダウンロードしてもいい加減な数値しか出なかったり、使いにくいアプリはダウンロードしたくないですよね〜。
そこで、今回は編集部で最近大活躍の騒音計を使って、騒音計アプリの音量測定の精度やアプリの使いやすさを検証!
おすすめの騒音計アプリをご紹介します!
検証に使用したスマホ(機種・OS)と騒音計アプリ
検証で使用したスマホとアプリは2機種・各2種類ずつ。
それぞれ、Apple Store、Google Playでダウンロード数とレビュー数が多いランキング上位のアプリを選びました。
また、検証は日本語で表示・操作できる無料アプリに限定しています。(※1)
【検証に使用したスマホとOS】
・iPhone8(OS 12.0.1)
・ZTE B2017G(Android OS 6.0.1)
【検証した騒音計アプリ】
◎iPhone(iOS)用アプリ
A:「デシベルメータープロ」(Ver 3.2)

B:「デシベル X – dBA デシベルテスター」(Ver 6.5.1)

◎Android用アプリ
C:「騒音測定器:Sound Meter」(Ver 1.6.15)
D:「騒音測定器 (Sound Meter)」(Ver 3.2.6)

※1)騒音計アプリの測定値はスマホの機種やOSのバージョン、アプリのバージョンによって異なる場合があります。本記事で掲載する数値はあくまで参考としてお読みください。
騒音計は以前ギターの音量を測ったときに使ったFUSO社の「SDカード付騒音計」。
定価が約5万円、精度の高い実物の騒音計です。
今回はこの騒音計の数値を基準に、騒音計アプリの精度を検証します。
騒音計アプリの検証方法と条件
今回はシンプルに音量を測る精度を検証したかったので、まずは検証用の音源を用意することにしました。
一般的な楽曲では楽曲のセクション(イントロやサビ)によって音量が変わってしまい、測定結果がわかりづらくなってしまうからです。
いつも僕が楽曲のデモ作りなどで使用しているDTMソフト(Garageband)を使って、低音域から高音域(110Hz〜1.76kHz)までの音が一定の音量で鳴り続ける音源を作り、ラジカセから流すことにしました。

次に、ラジカセから1mのところに騒音計とスマホを置き、音を鳴らしたときに騒音計の数値と騒音計アプリの数値がどのように表示されるのかをチェックしました。
このときの騒音計の値を基準に、アプリが正しい音量を測れているかを検証していきます。(※2、3)
※2)騒音計の設定は1秒ごとの音量を記録するようにサンプリングレートを設定し、人間の聴感に合わせた補正を行うA特性に設定しました。音量の小数点第二位以下は切り捨てです。
※3)実際の建築現場などでの音量測定には厳密な測定ルールがあり、正確な音量の測定には専門知識が必要です。また、測定する部屋の広さ、壁の材質などでも音量は変わります。本記事の音量データはカナデルーム編集部による独自の測定値なので、あくまで参考値としてお読みください。
測定時に音源を流す際の音量は60デシベル(dB)と80デシベル(dB)に設定しました。
果たして4つのアプリの測定結果はどうなるのでしょうか……!?

騒音計アプリすべてが実際の音量とは違う結果に……!?
4つの測定アプリで60デシベル(dB)と80デシベル(dB)の音量を測った結果は表1の通りでした!
表1:騒音計アプリの音量測定結果/単位:デシベル(dB)
60dB | 80dB | |
---|---|---|
A | 65(+5) | 85(+5) |
B | 60.4〜75.5(+0.4〜15.5) | 77.2〜93.9(-1.8〜+13.9) |
C | 52(-8) | 70(-10) |
D | 46(-14) | 62(-18) |
以上のようにアプリそれぞれに数値のバラつきがありました。
思っていたより誤差が大きくて少しショック……。
傾向として、A・BのiPhoneアプリは実際より大きめの音量に、C・DのAndroidアプリは実際より小さめの音量に測定されました。
精度の高かった順に並べると、A > C > D > Bとなります。
アプリBは挙動が不安定な部分があり、約-1.8〜+0.4デシベル(dB)という高い精度で測定できる場合もあれば、約+14〜15デシベル(dB)という大きな誤差が出る場合もありました。
きちんと測定できているときは、4つのアプリの中では1番精度が高い結果になっていたので、今後のアップデートでの修正に期待したいところです。
使い勝手や見やすさを含めた一番オススメの騒音計アプリは??
ここまでの測定で各騒音計アプリの精度はわかりましたが、アプリは実際の使いやすさ、見やすさも大事です!
ここでは画面のデザインや操作性・便利な機能を総合的に見てみましょう。
アプリの操作画面のデザインを見ると、特にアプリAが音量の数字が大きく表示されるデザインになっていて見やすいです。
オプションの機能では、AとCとDは測定した音量と同じくらいの音量の他の生活音を表示してくれる(話し声、オフィスの室内音、など)ので、音量を感覚的に理解することができるのがよかったです。
無料アプリにつきものの広告表示では、A、C、Dのアプリは画面上や下に広告が出ますが、操作していてもそれほど気になりませんでした。
一方で、Bは頻繁に全画面の広告が表示されてしまい、操作しづらくなってしまうのが残念でした(尚、Bは有料版にアップグレードすれば広告を消すことができるので、Bを使いたい方は有料版の購入がおすすめです)。
ここまで見てきた音量測定の精度、画面表示の見やすさ、広告の有無・表示のされ方などを考えると、iPhoneでは「デシベルメータープロ」、Androidでは「騒音測定器:Sound Meter」がおすすめです!
騒音計アプリは名前が似ているものが多いので、間違えないよう気をつけてくださいね。
騒音計アプリはこんな使い方がオススメ!
今回は4種類のアプリを使って音量の測定をしてみましたが、実物の騒音計と比べると正確な音量を測るのは難しいという結果になりました(およその目安としては使えそうですが)。
一方で、下のグラフのようにどのアプリも音量に対しては一定の正確さで測定できることがわかりました。
この性能を利用すれば防音対策に役立てることはできます。

例えば、実際にお部屋で騒音計アプリを使うときには、まず掃除機やテレビのスイッチをつけてみて、その音量を測ってみましょう。
普段の生活音の音量がそのアプリでどれくらいの数値として表示されるかを知っていれば、その音量を基準に自分の楽器演奏の音がどれくらいの大きさかを知ることができます。
自分の演奏の音量と掃除機の音量が同じくらいだったら、そのお部屋で「掃除機をかけたらまずいな」という時間帯には演奏をしないか、音量をぐっと下げて演奏するのが良いでしょう。

もっと正確に音量を測りたい人には、お手頃な騒音計がおすすめ!
もっと正確に音量を測って防音対策やお部屋探しに役立てたいという方には、以下のような騒音計がおすすめです。
カナデルーム編集部が使っているような高価な騒音計と比べると機能の種類や耐久性は劣りますが、簡単な測定をには十分な精度です。
なんといってもお値段は1,500〜2,000円程度。気軽に試せるのもいいですね!
気になった方はぜひチェックしてみてくださいね。
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