短編動画配信の魅力
このところ、SNSやYouTubeで多くの動画が配信される時代になってきています。
特に最近注目されているのが短編動画です。それも15秒〜45秒程度の非常に短い動画です。
スマホで好きな時間に少しずつ多くの動画を見る人が増えてきている中で、長時間の動画を配信して視聴者の時間を拘束するのは非常にハードルが高いのです。
例えば、まだ知名度を獲得できていないアーティストにとって、短編動画でアピールをすることが世に認めてもらう登竜門になってきています。
認知度を高めるには短編でクオリティやインパクトであっと言わせることが重要です。
今回はそんな短編動画の魅力について紹介していきます。
TikTokが音楽シーンを作っている!?
新型コロナ流行によるイベント自粛の影響でライブができなくなってしまった有名アーティストは活動を抑え気味にせざるを得ず、新譜を出してツアーをすることなどが難しい状況になっています。
その一方で、ライブをしない若いアーティストが動画配信やサブスク配信をきっかけにチャンスを掴み世に出始めています。
最近の例では、「香水」(瑛人)、「春を告げる」(yama)、「ポケットからキュンです!」(ひらめ)、「夜に駆ける」(YOASOBI)などです。
これらはTikTokでバズった(人気が出た)ことによって世間的にも有名になった曲です。
TikTokは音楽との親和性が高く、YouTubeよりSNS的で手軽な立ち位置であることから、若い世代を中心に爆発的な人気を誇っています。
TikTokは簡単に他の投稿に移動できるので、開始数秒のインパクトやキャッチーさで勝負が決まります。
そのため、派手なイントロ、印象的なフレーズ、わかりやすいメロディ、インパクト重視の歌詞、アニメーション動画といった、瞬時に心を掴める世界観のものが受けています。
それらを視聴者が自らオリジナル動画に再編集してもう一度アップするなど、ユーザーが積極的に参加しながら動画が急速に拡散されていく仕掛けになっています。。そんな仕掛けになっています。
YouTubeショートをどう生かすか?
YouTubeショートはTikTokやInstagramのReels(リール)のような短編縦向き動画サービスで、2020年12月頃から始まったサービスです。
最大60秒の短い動画をアップロードし、タイトルや説明欄に#Shortsと含めるだけでショート動画として認識されます。
15秒〜30秒程度の短い動画を投稿することで、YouTubeのチャンネルやホーム画面の【ショート】セクションなどを介して多くのユーザーの目に触れるという仕組みです。
最近、YouTubeの動画下方で縦長の箱状の小さな動画が流れていますが、それがショート動画です。
ショート動画は広告が非表示のため収益化できないのですが、PV数を稼ぎアーティストの存在を知らしめるにはとても有効なものでしょう。
ちなみにアメリカを代表する大衆誌のUSA TODAYの調査によると、縦向き動画広告における完全視聴率は、横向き動画広告に比べて約9倍になるそうです。
TikTokより幅広い世代が見ているYouTubeですので、それを意識した制作が重要となります。
インパクトある短編動画の作り方
短編動画は短さで勝負する時代です。2分の動画を1本作るよりは、15秒の動画をできるだけ多く作るほうが良いのです。
まずはタイトルのつけ方が重要です。Googleなどでの検索で同じ様なタイトルがあれば埋もれてしまい上位表示されません。オリジナリティとインパクトを兼ね備えたタイトルを考えましょう。
動画については、特に最初の5秒が重要です。最近の視聴者はじっくりと動画を見てくれません。雑に作ってしまうと、視聴者はすぐに他チャンネルに行ってしまいます。
あまりにも短い時間でスキップされてしまうことが多いと、YouTubeのAIに低品質の動画だと見なされて露出回数が減ってしまいます。
撮影:「Tiktok」などの短編動画用の縦撮り、「YouTube」「Facebook」用の横撮りと2種類を撮っておくと編集の時に便利です。
撮影時にどうしても手ブレを起こしてしまうので、三脚や手ブレを防止するスタビライザーなどの撮影機材を使用するのがオススメです。
ライブ撮影などでは、アレンジを理解した上で、メインとなる楽器を「パーン」という一気に撮影対象を変える技術で、アップにすると動きのある撮影が可能となります。
スマホで撮る場合は、最新の機種で高い解像度で撮影できればベターです。YouTubeなどにアップする時に画質が調整されてしまいますが、高い解像度でアップした動画の方が良い画質でアップされます。
iPhone 12 Proなどの最新鋭の機種であれば、そのままの動画でもプロの撮影機材で撮影したものと遜色がないレベルです。
編集:2~3秒程度の短い1カットを数珠つなぎにつなげます。全体像が分かる俯瞰のような動画カットも中に入れておくと分かりやすくなります。
例えばライブ動画のようなものであれば、手の動きや口の動きなど極端にフォーカスをしたものを入れてみましょう。
これらは編集ソフトだけでなく、スマホのアプリなどでもできますので挑戦してみてください。
自宅撮影および編集のための防音
短編動画は時間が短いため自宅で撮影・編集をすることが一般的です。
音のバランスや定位などを確認するには、モニターを使って大きめの音で聴きたいものです。
しかし、日本の多くのアパートは壁が薄く、音が漏れて近隣とのトラブルになることがあります。
それを防ぐために、防音用の吸音パネルや遮音カーテン、遮音シートを貼る、カーペットを敷くなど防音対策の工夫をするだけでも、音漏れが軽減されます。