社会人ミュージシャンへのアンケート企画2回目。今回はみなさんがどんな住まいでどのように練習しているのか、防音対策はしているのかなどをお届けします。アンケート回答者の年代やおもに弾く楽器については以下の前回記事をご覧ください。
社会人ミュージシャンが一番かけている音楽活動費は「楽器・機材費」、もっと削りたい費用は「スタジオ代」!
音が出せる住まい54%、音が出せない住まい46%
まずは社会人ミュージシャンの住まいの種別から。持家派(一軒家+マンション)39%に対して賃貸派(マンション+アパート+楽器可マンション)は61%でした。このなかから楽器の音が出せる住まい環境といえる持家一軒家(36%)と楽器可賃貸(18%)は全体の54%、楽器の音が出せない住まい環境といえる持家マンション(3%)+賃貸マンション(25%)賃貸アパート(18%)は46%となっています。
自室で楽器を練習するときはどうしてる?
次にみなさんがどのように自室で楽器演奏をしているのか聞いてみました。以下のように「規定の時間内で演奏」「音を気にしないで演奏」といった楽器の音を出して練習できる人も若干いますが、ほとんどのみなさんは演奏時間に気を付け、音をしぼる、ヘッドフォンを使うなどで近隣へ音の配慮をしながら練習しているようです。
4人に1人が楽器の音で苦情を受けたことあり⁉
そんな社会人ミュージシャンの方々に、楽器の音で苦情を受けたことがあるのか聞いてみました。すると、以下のとおり全体の25%、4人に1人が苦情を受けたことがあると答えました。さらに苦情の内容を聞いてみると、「音の大きさ」が5人ともっとも多く、続いて「演奏時間」「音がひびく・振動する」といった順で苦情を受けていたことがわかりました。
防音対策をしている人は約39%。防音カーテンが人気
では、社会人ミュージシャンのみなさんは楽器練習をする自室に防音対策をしているのでしょうか?結果は、約40%が防音対策をしていることがわかりました。
みなさんがどんな防音対策をしたのかは以下のとおり。窓への対策「防音カーテン」が6名、床への対策「防音マット」は3名、壁やドアへの対策「防音・遮音・吸音シート」は2名でした。その他は、ドアや窓を閉め切る、雨戸を閉める、消音装置や二重サッシを取り入れる人など、費用がかからない防音対策からある程度、費用のかかるものまでがみなさんから挙げられました。
どんな防音対策をしましたか?
防音カーテン | 6 |
防音マット | 3 |
防音・遮音シート・吸音材 | 2 |
消音装置 | 1 |
雨戸を閉める | 1 |
ドアや窓を閉める | 1 |
二重サッシにする | 1 |
ドアに毛布を貼る | 1 |
自宅で楽器練習するときの悩みは?
次に、自宅で楽器練習するときの悩みについて質問しました。もっとも多かったのは「楽器可物件・防音マンションではないので楽器が弾けない。思い切り音が出せない」というお答え。やはり社会人ミュージシャンのみなさんは音を出して練習したいんだなぁと実感した一方で、以下のようなリアルな声が聞こえてきました。
- 練習し始めると他の部屋から異常な奇声があがるようになり怖い思いをした。また苦情がくるのではないかという不安がある。
- 楽器演奏できないマンションで住んでいるので、思い切り練習できず進歩が遅い。
- 本気を出して歌うのは無理なので、ある程度練習したらスタジオに行くしかない。曲制作のときはヘッドフォン必須なので耳に負担がかかりがち。
- 1) 楽器可であるが10時~23時に限られている点 2) 楽器可であり隣人からの文句等もないが、いわゆる「音楽物件」ではないため本当に音が隣や外に漏れていないのかが不安。
- 家にアップライトピアノと電子ピアノがあるが、常に家族がいるリビングに置いてあるアップライトが弾けない。
- 電子ピアノは休日の日中ヘッドホン使用で練習しているが、集中できないうえ表現が限られる。
- 24時間作業したい。200V電源を引きたい。
- 所持楽器の幅が広いので、音楽部屋として8〜10畳程度の広さがほしい。音出しがしたい。
- 低音吹奏楽器は構造躯体に響くので基本的に住宅での演奏ができない。
- アンプなしの練習なので、思い切った音が出せていない。
- 防音マンションでも上階の住人がサイレントドラムを練習すると響く。クレームは出したくないのでこちらも音で知らせているが、自分の音もどれだけ上げられるかいつも悩む。
- 隣室からNGになっている楽器が聴こえる。
- 思いっきり吹けないので音質に特化した練習、ロングトーンなどができない。
- 隣部屋との壁が薄い。
楽器可に住み替えたい社会人ミュージシャンは74%!
最後にお聞きしたのでは、「楽器可に住み替えたいですか?」という質問。以下のとおり「住み替えたい」は74%にのぼりました!「どちらともいえない」という人が21%もいるのが気になりますが、その理由はもしかしたら「楽器可物件や防音マンションが少ない、住みたい場所にない」「家賃が割高」といったことかもしれません。とすると、楽器可物件を増やせば家賃も下がるため、社会人ミュージシャンの方々が「住み替えたい」となるのではないでしょうか?
楽器可物件や防音マンションは少しずつではありますが確実に増えてきています。カナデルームでは、社会人ミュージシャンのみなさんが快適に練習できるお部屋に出会えるよう、これからも楽器可物件や防音マンションの情報を発信していく予定です。お楽しみに!