“オーケストラの花形”とも言える弦楽器・ヴァイオリン。高く艶やかな音色が特徴的で、演奏する姿の上品さが素敵な楽器です。
有名なヴァイオリニストなどに憧れて始める人も少なくありませんが、上手に弾くためには十分な練習が必要です。とはいえ、賃貸や集合住宅で練習に励む場合は、防音対策も当然必要です。
では、どのような取り組みをおこなえば、ヴァイオリンを気兼ねなく演奏できるのでしょうか?今回は、「賃貸・集合住宅でヴァイオリンを弾く際の防音対策」を紹介していきたいと思います。
防音室の設置時はサイズに注意!
騒音トラブルを回避する方法はいくつかあるものの、中でもおすすめしたいのが“防音室の導入”。しっかりとした練習環境を整えるためには一番効果的ですが、防音室を設置する時は“サイズ”に十分注意してください。
まず腕の動きが制限されないように、最低でも1.5畳以上のスペースが必須。また立った状態でヴァイオリンを演奏する際、天井の低い防音室だと“音響が悪くなる”可能性が出てきます。そのため床面から天井までの高さは約2m10cm以上が望ましいでしょう。
一方で、十分な広さを確保できない場合やお金をあまりかけたくない場合は別の方法を実践した方がいいかもしれません。そこで次に紹介する対策は、吸音材などの活用術です。
吸音材を設置しすぎると“音の響き”が悪くなる!?
そもそもヴァイオリンのように“音の高い楽器”は「隙間から音が抜けやすい」という特性があるため、隙間テープで窓サッシの隙間を埋めれば劇的に防音効果がアップ。また大幅に音漏れを防げる“吸音材”は厚みがあるほど効果を得られますが、“音の響き”にも影響してくるのでむやみやたらに設置しすぎるのはNGです。
さらに高音を吸音しやすい“布類のカーテン”も、“吸音材”と同様にたくさん設置してしまうと“音が響きにくい部屋”に変わってしまうデメリットが。気持ち良く弾ける響きを考慮しつつ、吸音材やカーテンを取り付ける量はご自身で調整してくださいね。
ちなみに音は階下へ響くことも多いため、床には“防音マット”を敷くとより安心。ドラムなどの楽器は“振動による音”を軽減させる必要があるものの、ヴァイオリンの音は“空気”を介して聞こえてくるので5mmほどの厚さがあれば大丈夫です。
ここでどの防音マットを買えばいいのか分からない方には、「防音専門 ピアリビング」で販売中の防音タイルカーペット「静床ライト」をおすすめします。売り上げ実績300万枚以上の人気商品で、防音効果を高める3重バッキング構造(ガラス繊維補強PVC+特殊ポリエステル不織布+PVC)を採用していています。防音効果以外にも、「防ダニ」「水洗い可」「断熱」「防炎」といった嬉しい機能がついているのもポイント。床に並べて敷くだけなので、気になる人はぜひチェックしてみてはいかがでしょうか?
ゴム製のミュートでリスク軽減!
ヴァイオリンを弾く際の防音対策には、“ミュート(消音器・弱音器)をつける”という方法も有効です。ミュートには金属製、ゴム製、磁石製など様々な種類があり、特に金属製は消音効果が抜群。しかし「ヴァイオリンに傷がつきやすい」「重みがあるので構えた時に少々違和感を感じる」といったマイナス点もあげられます。
一方、ゴム製のタイプは金属製のミュートと比べて消音性能が若干弱まりますが、本体に傷がつくリスクを大幅に軽減。重さも軽量で装着しても違和感がないので、演奏の感覚を変えずに音を小さくしたい人は“ゴム製”を選びましょう。
またアコースティックの音にこだわらないのであれば、イヤホンやヘッドホンで音を聞けるヤマハの「サイレントバイオリン」シリーズを使うのも手段の1つ。現在の住宅環境に合わせた防音対策を取り入れることで、音漏れなどを気にせずにヴァイオリンの練習に没頭できるのでおすすめです。
ぜひ、ご自身の環境に合わせて防音室や防音グッズの導入を検討してみてくださいね。