【これってヴァイオリン?ヴィオラ?】意外と知らない“擦弦楽器”の種類と分類について

突然ですが、オーケストラの生演奏を楽しむコンサートをご覧になったことはありますか?

弦楽器や打楽器などの各編成がステージで音を奏でる様子は、とても美しく壮観ですよね。一方ステージ前方に配置される各弦楽器に目を向けると、大小の違いはあれど色形の似た種類が……。

今回は弦楽器の中でも「擦弦楽器(さつげんがっき)」に注目して、その特徴や自宅練習にぴったりのアイテムをご紹介しましょう。

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弦楽器を大きく分けると3種類

そもそも弦楽器とは、大きく分けた場合「撥弦(はつげん)楽器」「打弦(だげん)楽器」「擦弦(さつげん)楽器」の3つに分類されます。まず弦を“はじく”ことで音を出すギターや三味線は撥弦楽器。打弦楽器とはその名のとおり弦を“叩く”楽器で、スティックを使って演奏するハンマーダルシマーも打弦楽器の1つです。

残る擦弦楽器にはヴァイオリンやヴィオラ、チェロ、コントラバス、二胡、胡弓などが該当。演奏シーンを思い浮かべるとわかりやすいように、弓で弦を“こする”楽器を指します。ちなみに擦弦楽器の弓毛に使用するのは、なんと“馬のしっぽの毛”。松脂が塗られているとはいえ、馬の毛を使って美しい音色が生み出されるというのも不思議ですよね。

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各楽器を区別するポイントは“音域”!

一般的なオーケストラ編成では、ステージ前方で半円を描くように配置されるのが擦弦楽器。第1ヴァイオリン・第2ヴァイオリン・ヴィオラ・チェロとコントラバスが指揮者を囲むように並ぶ一方、楽器の知識がなければヴァイオリンとヴィオラ、チェロとコントラバスの見分けはつきにくいかもしれません。

擦弦楽器を区別する上で重要なのは、各楽器の“音域”。ヴァイオリンの弦は音が高い方からE線(ミ)・A線(ラ)・D線(レ)・G線(ソ)で張られているのに対し、ヴァイオリンよりやや大きいヴィオラはA線(ラ)・D線(レ)・G線(ソ)・C線(ド)と低音域が広くなっています。

あごと肩にはさんで演奏するヴァイオリンやヴィオラとは異なり、チェロとコントラバスは体に立てかけるように演奏する楽器。チェロの音域はヴィオラより1オクターブ低い音域まで、さらにコントラバスはチェロよりも大きく、さらに約2/3オクターブ低い音(チェロの最低音のCから6度下がったEまで)が出せるのが特徴です。つまり、基本的には楽器で鳴らせる音域が下がれば下がるほど、楽器そのものが大きくなっていくと捉えれば覚えやすいのではないでしょうか。

ヴァイオリンとヴィオラはよく似ていますが、ヴィオラの方が少し大きく、やや低い音域を担当する楽器です

スリムボディの「サイレントシリーズ」に注目!

美しく情感豊かな音色を奏でる擦弦楽器ですが、自宅で練習する場合はどうしても音漏れが気になってしまいますよね。打楽器と異なり演奏時の振動がほとんどないといっても、チェロやコントラバスのサイズとなると置き場所も考慮しなければなりません。

そんな問題を解決する楽器として注目したいのが、ヤマハから発売されている「サイレントシリーズ」です。たとえばサイレントヴァイオリンの「YSV104」は、音が共鳴する共鳴胴のないソリッドタイプのボディが印象的。イヤホン使用時の左右チャンネル音も最適に調節されているため、静粛性を重視した構造ながらも自然な音色と響きを楽しめますよ。